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講師紹介
「人生は出会い、出会いこそ人生」——異なる者同士が、違いを消さずに出会い、対話し、新しい価値を共に生み出せるか。その問いを半世紀以上にわたって探究し続けてきた、思想家・教育者。
1938年東京生まれ。哲学博士。18歳で単身渡米し、カリフォルニア、オレゴンを経てハワイへ。ハワイ州立大学で35年間教鞭を執り、1997年に退官、同大学名誉教授となる。専門は人間学(対話哲学・統合哲学)、異文化コミュニケーション論、リーダーシップ論、メンター学。米国リードカレッジ「Summer Institute for Intercultural Communication」のファカルティ、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスなど日米の大学で教えるかたわら、マイクロソフトやIBMなどのコンサルタントとして国際的に活動。日本企業・多国籍企業に向けたリーダーシップ、マネジメント、メンター育成の研修を重ねてきた。
国際的に知られるのが、異文化間の対話を描いた「ダブル・スイング・モデル」(1980年提唱)。コミュニケーションを、発信者から受信者への一方通行ではなく、無限大記号 ∞ やメビウスの帯のように双方が互いに影響し合い、共に変化しながら意味をつくり出す終わりのない営みとして捉える。目指すのは違いをなくすことでも、相手を自分の基準に合わせることでもない。違いが生む驚きや緊張そのものを、新しい理解と創造の源泉にする——この「メビウス論」は、2012年ベルリンで開かれた異文化コミュニケーション学会SIETARの国際フォーラムで基調講演に招かれるなど、世界の研究者・実践者に影響を与えてきた。
近年は、スピリチュアル・インテリジェンス(SQ)の概念を経営とリーダーシップの文脈で日本に紹介し、「SQメンター」として国内外で活動。吉川氏のいうメンターとは、答えを授ける指導者ではなく、相手の可能性を信じ、その人が自らの経験を意味づけ、自分らしい成長を見いだしていくことを支える存在だ。そして何より大切にしてきたのが“sense of wonder”——世界や他者に対して「分かったつもり」にならず、驚きと不思議に心を開き続ける態度である。
米寿を迎えてなお若々しく、何より「素直さ」が奇跡的——松前兼一が長年そう敬愛する、生涯の友であり師。相手を支配するのではなく、違いを抱きしめ、関係の中で共に育ち合う。東西の知を架橋し続けてきたその思想は、母性経営が掲げる「愛・対話・パートナーシップ」の経営と深く響き合い、経営者と社員、上司と部下、親と子——あらゆる関係の「あり方」を問い直す手がかりを与えてくれる。
著書
人生を豊かにするメビウスの原理
「人生は出会い、出会いこそ人生」。18歳での渡米、東洋と西洋を結ぶハワイでの日々、日米の狭間で育まれたダブル・スイング理論、そしてメンタリングへの旅——自らの人生をたどりながら、出会いの意味を哲学する一冊。
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※ 第1期(2026年10月15日)にもご登壇いただきました。